DXとは|IT化やデジタル化との違い・業務効率化との関係について徹底解説

DXとは|IT化やデジタル化との違い・業務効率化との関係について徹底解説

「DX化」「デジタルトランスフォーメーション」「IT化」「デジタル化」。近年よく耳にするものの、正確な意味や違いを理解している人は少ないかもしれません。今回は、DXについて、他の似ている用語と併せて解説します。

DX化とは

DX(デジタルトランスフォーメーション)は、「デジタル技術を活用して、組織やビジネスモデルを変革し、新たな価値を創造するプロセス」を指します。つまり、IT化に留まらず、デジタル技術を組織全体に適用し、革新的な変化を実現することを目指します。

経済産業省はDXを「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と定義しています。

出典:経済産業省「デジタルガバナンス・コード2.0」
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/investment/dgc/dgc2.pdf?_fsi=Z8164cBY

DX化の特徴

DX化の特徴は以下の通りです。

戦略的視点

DX化は単なる技術導入ではなく、組織のビジョンや戦略と結びついた変革を追求します。

プロセス改革

既存のビジネスプロセスを見直し、より効率的で効果的なプロセスを構築します。

顧客中心のアプローチ

顧客のニーズを理解し、顧客体験の向上に焦点を当てます。

DX化のメリット

DX化のメリットは以下の通りです。

競争力の強化

デジタル技術を使った、新たなビジネスモデルやサービスを提供し、競争力を強化します。

顧客満足度の向上

顧客中心のアプローチにより、顧客満足度が向上し、顧客維持が容易になります。

市場への適応性

変化する市場環境に柔軟に対応し、新たな機会を迅速に捉えます。

DX?DX化?正しい言い方は

DXもDX化も、意味はほとんど同じです。DX化は、「DXを推進・対応すること」といったニュアンスで使われます。

似ている言葉:IT化とは

IT化は「Information Technology(情報技術)の導入や活用」を指します。つまり、情報技術を組織や業務に取り入れ、情報の効率的な管理や処理、通信などを改善することを目的とします。

IT化の特徴

IT化の特徴は以下の通りです。

情報のデジタル化

書類やデータを電子化し、コンピューターシステムで扱える形式に変換します。

業務の効率化

タスクの自動化や情報の迅速なアクセスにより、業務プロセスが迅速化し、ヒューマンエラーを削減します。

IT化のメリット

IT化のメリットは以下の通りです。

生産性の向上

作業の自動化や情報へのアクセス改善により、生産性が向上します。

データの正確性

データの誤りや欠落を減少させ、正確な情報を提供できます。

コスト削減

印刷や郵送などのコストを削減し、環境にも優しいペーパーレスオフィスを実現できます。

似ている言葉:デジタル化とは

デジタル化は、アナログ形式や物理的なプロセスをデジタルデータの形式に変換するプロセスです。つまり、情報やデータを0と1のビットの列で表現することを指します。このプロセスにより、情報やデータはコンピューターで処理、保存、転送しやすくなります。

デジタル化の特徴

デジタル化の特徴は以下の通りです。

情報のデジタル変換

書類、写真、音声、ビデオなど、さまざまな形式の情報をデジタルデータに変換します。

高度な編集と処理

デジタルデータはコンピューター上で編集、処理、分析が容易であり、効率的な作業が可能です。

容易な複製と伝送

デジタルデータは簡単に複製でき、ネットワークを通じて迅速に伝送できます。

デジタル化のメリット

デジタル化のメリットは以下の通りです。

スペースの節約

ペーパーレスオフィスに移行することで、大量の紙文書を保存するスペースを節約できます。

情報の検索とアクセス

デジタルデータはキーワード検索などを利用して迅速に検索でき、必要な情報にアクセスしやすくなります。

データの保護

デジタルデータはバックアップやセキュリティ対策を強化することで、安全に保護できます。

IT化とデジタル化の関係

IT化とデジタル化は密接に関連しています。IT化は情報技術を活用して業務プロセスを効率化し、デジタル化は情報やデータをデジタル形式に変換します。IT化とデジタル化の組み合わせによって、業務プロセスをデジタルで管理し、効率的に運用することが可能となります。また、DX化はIT化とデジタル化を包括し、組織全体の変革を促進します。

業務効率化とは

「業務効率化」とは、仕事を進める上での3M(ムリ・ムダ・ムラ)をなくし、効率的で円滑な業務を目指すことです。働き方改革にも繋がるので、多くの企業が推進しています。

ムリ:社員や設備に能力以上の成果を求めている状態
ムダ:目標に対して人的リソースを投下しすぎている状態
ムラ:担当者によって業務の質・成果に差がある状態

業務効率化のメリット

コスト削減ができる

(例1)IT化を進めて、紙代や印刷代などの費用を削減
(例2)どの担当者でも同じ成果が得られるようマニュアル化することで、教育コストを削減
(例3)システムを導入して業務にかかる時間を短縮することで、時間的コストを削減

従業員の満足度向上に繋がる

業務効率化をすることで無駄な残業や仕事をしなくても良くなると、働きやすい環境にも繋がるため、従業員のモチベーションがアップするでしょう。そうすると、社員定着率の向上にも繋がります

生産性が上がり利益も増える

業務効率化をすることで業務にかかる時間が短縮されると、生産性が上がり、利益が増えます。また、今まで時間がかかっていた作業が短縮されると、時間に余裕ができます。その時間を活用して、新たに利益を生み出すこともできるでしょう。

まとめ

IT化とデジタル化は、運送会社における業務効率化に不可欠な要素です。IT化は情報技術の導入に焦点を当て、データの効率的な管理や業務プロセスの効率化を図ります。一方、デジタル化は情報やデータをデジタル形式に変換し、紙の使用を減らすなどの効果をもたらします。DX化はこれらを包括し、組織全体の変革を促進します。変化の速い業界環境に対応するために、テクノロジーを積極的に活用し、業務効率化を進めることが不可欠です。

お知らせ

電話での配車業務をデジタル化するオンラインサービス「配車ステーション」をリリースしました。サービスについて詳しくはこちらをご覧ください。

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