共有と同時編集ができる配車表の作り方

クラウド配車表をエクセルで作成する方法

「ウチの会社はまだ紙の配車表を使っている」そんな配車担当者・運送会社経営者の方は必見!なんと、エクセルで作った配車表をクラウド化して、複数の担当者で共有、同時編集することが、無料でできてしまうんです。複数の配車担当者がパソコンで同時編集できる配車表なんて、相当コストをかけなければできないと思いがちですが、実は無料でできるなんて夢のようでしょう。

そこで今回のコラムでは、配車表をクラウド化する方法を分かりやすく説明していきます。

配車表の課題

古くから運送会社には配車表や配車ノートと呼ばれるものがありました。配車しながら配車表に受注状況を記入し、自社トラックの配車状況を社員全員が確認できるように黒板に書いていったりしていると思います。最近ではパソコンの経理や勤怠の管理システムに運行状況を入力していくシステムを導入している会社も多いでしょうが、やはり配車表とは別になっていて、配車業務で受注してきた仕事や走らせた自社トラックや傭車などの案件管理はそれぞれの会社がつくる配車表でミスをしないように管理しているのではないでしょうか。

・帰宅中、急に荷主から電話がかかってきて「今すぐ明日の傭車先の車番をもう一度教えてほしい」と言われた
・荷主から急な依頼があり、傭車を探して配車表に記録するも、他担当者との連携が取れず二重配車になった

このように、紙や黒板の配車表には、社外で配車情報の確認がとれない、複数担当者で情報共有がしにくいといった課題があります。この課題を解決するには、どこにいても配車表にアクセスできたり、複数の担当者で共有・同時編集できる、クラウド技術の利用が必要になります。しかし、このクラウド技術の利用にはコストがかかるように感じます。本当に無料でできるのでしょうか?

クラウドとは

クラウドとは、ID・パスワード・インターネットに接続する環境があれば、どこからでもデータにアクセスすることができる技術のことです。スマホが一人一台の時代にこれを活用することはそれほど難しいことではありません。

クラウドサービスは、従来は利用者が手元のコンピュータで利用していたデータやソフトウェアを、ネットワーク経由で、サービスとして利用者に提供するものです。利用者側が最低限の環境(パーソナルコンピュータや携帯情報端末などのクライアント、その上で動くWebブラウザ、インターネット接続環境など)を用意することで、どの端末からでも、さまざまなサービスを利用することができます。
クラウドサービスとは? 総務省(https://www.soumu.go.jp/)より引用

しかし、無料でクラウドの配車表をつくる方法なんて思いつかない、という人も多いのではないでしょうか?そこで今回は、かんたんに無料で出来るクラウド配車表の作成方法を伝授します。

Googleスプレッドシートを活用

Googleスプレッドシートをご存知でしょうか?Googleアカウントがあれば、パソコンのブラウザで開いて使うことができるエクセルのようなものです。

もちろんエクセルファイルを開くこともできます。エクセルとの大きな違いは、難しい設定をしなくても簡単にクラウド上のファイルにアクセスしたり、複数人で一つのファイルを同時に編集できるところ、そしてGoogleアカウントが必要になることです。

配車表をクラウド化する方法

Googleスプレッドシートを利用した配車表の作成方法をご紹介します。

①Googleスプレッドシートを使う
最初にGoogleアカウントを用意します。androidのスマホを使っている人なら持っていると思いますし、最近はGmailを活用している人も多いのでさほどハードルの高い作業ではないと思います。次に検索欄に「Googleスプレッドシート」と入力し、アクセスします。パソコンにブラウザアプリのGoogleChromeをインストールしておくと、より簡単に使い始めることができます。

②配車表をつくる
まずはスプレッドシートで新規ファイルを作成し、Excelと同じように配車表を作ります。現在あなたが使っている配車表をそのままスプレッドシートで作りましょう。すでにエクセルで作っている配車表があれば、〔左上のファイルをクリック⇒インポートをクリック⇒上の右端のアップロードをクリック〕でかんたんにエクセルで作った配車表をGoogleスプレッドシートにアップロードして使えるようにできます。

③共有するメンバーを決める
複数の配車担当者がいる場合は、配車表ファイルを同時に確認したり、編集したりできるようにします。

画像の場所の共有をクリックすると、次のように共有メンバーを確認したり、増やしたりすることができる画面が開きます。

画像の場所に共有したいメンバーのgmailアドレスを入力すると次の画面に移ります。

アドレスを確認して間違いがなければ、アドレス横のプルダウンメニューを開き、編集者にチェックをします。そして最後に送信をクリックすれば、新しくメンバーを加えることができます。

配車表をクラウド化するメリット

スマホにスプレッドシートのアプリをインストールしておけば、外出先、帰宅後でも配車表の内容を確認することができます。これで、急なお客さんからの連絡にいつでも対応できるようになります。

また、複数の配車担当者がいても、一つの配車表にそれぞれが成約した案件を同時入力していくことができるので、情報を常に共有できるようになります。

・テレワーク可能◎
・同時編集可能◎
・情報共有◎
・外出時も安心◎

その他クラウドの活用

Googleには、他にもドキュメントやプレゼンテーションなど様々なアプリがあり、それぞれメンバー共有ができるようになっています。使用方法も簡単で、すぐに使いこなせるようになる手軽さ。そして無料!

利用運送の業務でも、日々の荷物情報や空車情報をまとめるシートを作成し、複数の担当者で共有していくだけでも、効率化や売上アップが見込めそうです。

まとめ

一口にデジタル化と言っても、何から手をつけていいか分からなくなると思います。だから、まずはシンプルに、なるべくお金をかけることなく身の回りのものをデジタルに変化させていきましょう。

お知らせ

荷主や協力業者と荷物や空車のやり取りをスムーズに行うことができるデジタルツールはないものか探しましたが、残念ながら無料でつかえるものはおろか、それ自体存在しませんでした。そこで、思い切って配車専用チャットの配車ステーションをつくりました。

荷物情報を伝えたい相手を選んで送信し、受注希望の返信の中から傭車を選んで発注するといったシンプルな機能です。配車帳のクラウド化と同様、あなたとお取引先の配車が激変します。気になる方はこちらをご覧ください。

最後までご覧いただきありがとうございました。