燃料コストの価格転嫁と厳しい現実

物価高が引き起こす倒産増加

こんにちは。配車ステーションプロジェクトディレクターです。
今回もまた厳しい景況に関するお話です。

物価高が引き起こす倒産増加

最近、日本では物価高が深刻な問題となっています。調査会社が、2022年度の物価高による倒産の動向調査を発表しました。その結果、倒産件数が前年度比3.4倍に増加したことがわかりました。特に、運輸業が大きく影響を受け、製造業や建設業に次いで多くの倒産が報告されています。

調査による倒産事例を見ていても物価高によるものがほとんどであり、価格転嫁できなかったことが大きな要因となっていることがわかりました。原材料や燃料コストなどが主な物価高の要因とされ、特に燃料コストに起因する倒産は運輸業が大半を占めていると報告されています。

実はトラック運送業の燃料コストは今の物価高にほとんど転嫁されておらず、今後も運送業の燃料コストをどのように運賃に転嫁していくかが課題となることが予想されます。

これまでの4年間に計449件の「物価高倒産」が報告されており、2022年度にはそれを1年で上回る463件の倒産が報告されました。3月単月でも全体の物価高倒産が過去最高を更新しており、今後も増加傾向が続くと思われます。トラック運送業では運賃への価格転嫁が難航すると予想されており、今後も物価高の影響が広がる厳しい事業環境の中、経営を続けていかなければならないようです。